マンセンゴ.NET>勝ち組への転換>357




 とあるホームページの自戦記コーナーがなかなか面白くて、すごくリアルな描写がなされている部分があり、思わず引き込まれるように読んでおりました。オーラスマンツモ・直撃条件で萬子357からカン四萬に受けるか、カン六萬に受けるかで迷ったという記述でした。で、カン四萬に受けたけど、六萬を強打され、アガリを逃してしまった・・・という麻雀によくある風景をダイナッミックに書かれてありました。捨て牌に2打目に八萬、3打目に三萬を打っていたそうです。この辺357の切りに関して、或いは捨て牌読みのテキストになりそうだったので、今回取り上げることと致しました。

 この357の牌姿から3切りリーチで思い起こされるのが、劇画「むこうぶち」の一シーンです。主人公・カイへのリベンジに燃える裏プロ・ノガミの秀が、その前哨戦で安永相手に次のような捨て牌でリーチを打ちました。

  

 安永への挑戦状ともいえるリーチ。ドラは發です。安永は三萬切りリーチに萬子が匂うと感じ、次の2つ形を想定するも否定します。

 a. b.

 結局a.はこの形から5巡目に八萬は切れない、b.はこれなら打七萬で先に切られている一萬を活かした中筋ひっかけでカン四萬に受けるはずだから、この形はないと自分の中で納得させます。安永は不要牌の六萬を引いてきてこれが通るかどうかの検討をしていたのです。
 ちなみにa.の形を検証すると、じゃあなぜ一萬を切ったというツッコミが劇画中にありませんでした。

  

 a.の形で八萬に手をかける打ち手なら、この形なら八萬先に手をかけるでしょう。4者の捨て牌を見ても二萬はこの時点で見えていないので、八萬より受け入れ枚数は多くなります。ゆえに1→8の順でa.の形が手中にあると考えるのは、かなり飛躍した考えのような気がしました。
 で結局安永は結論としてドラ雀頭、あるいは索子の両面を引いての萬子ソバテンリーチと読んで、打六萬。秀の下の形につかまります。

  

 結局安永がないと思ったb.の形で意表をついて打三萬で引っ掛けになっていないカン六萬の方で、曲げてきていたのでした。一萬を切っているので、1334で持ってドラのポンにも備える形をどうしても想定してしまう局面でしたが、これは劇画ということで鮮やかに決まっておりますが(受け手が深読みすることを前提にしたハメ手)、教訓として、八萬が早く切られても両面を拒否してでも、下のリャンカンで受け入れを残しているケースがかなりあるということです。
 赤入りの麻雀で、特に赤が鳴いても祝儀になるルールの店でPLAYする場合、六-九萬の受けを残しても、喰いタンで鳴けるのは六萬の方だけ、よしんば最終受けが六-九萬になったとしても、その際赤五萬を切らなければなりません。そこでハナから仕掛けを前提に六-九萬の受けを嫌い、四萬・六萬の受け入れを残す357の形に決めるケースが多いのです。受け入れ枚数的には同数ですが、そこが最終受けになった際、どちらで待つか迷ってしまうのが難点です。まあ普通は一萬が切られていれば七萬切ってくるでしょうね。つまり、このルールの場合8(1)→1(8)→7でリーチに来た場合、充分カン4を警戒しなければならない切り順なのです。皆さんもこんな単純な引っ掛けにひっかからないよう気をつけましょう。
 そもそもこんな単純な筋ひっかけでリーチをかけるレベルでないんだから、安永の読みは無理がありすぎるように思ってしまうんですが・・・。(劇画にマジツッコミ、スイマソン)

 で前述のHPの例の場合は8と3を切ってるが、1は切られていないケースで、最終手出しが3or7の場合をリーチを受けた方側に立って考えてみましょう。まず8と3という間4ケンがポッカリ空いていて、なおかつ最終手出しが又三萬。これは一-四萬はないと思われます。2333からは3をそもそも切らないと思うし、233から3切って、後から3を再び引けばツモ切りでしょう。ここまで残すとは思えません。1-4がある場合は3じゃなくて2が最終手出し牌になりますね。しかし3を持っていたということは345、456両テンビンの3キープ以外は、カラ切りか、萬子の変則手が色濃く感じられます。赤5絡みのシャンポン、3355からとりあえず3切って更に3か。357もないことはないが、最初の3は何なのか?335と持っていて6or7を引いて3を切ったとか。いずれにせよ、この辺の不自然な切りは赤入り警報です。
  7切りの場合はどうか?これは6-9も意識しますね。後は難しいですね。やはり5赤57からの7切りなどを本線に考えるでしょうね。ただ3の早切りで萬子の下への警戒はだいぶ薄れますかね?233457・223457などは絶対にありえないですし。
 すごく難しい読みになりますが、おそらく状況的にはTOPを争っているものが自分の都合に合せて打牌を選んでくるので、どちらの受けにした方が上がりやすいか?より、どちらが不要牌になってくるか?、いやもうカンの世界でしかないと思います。8,3を切って357の形が残っていることを考えると筆者は3358に孤立牌の8を切った後に後引きの7を引いて3357からの3切りかと思いましたが、HPを運営されている方にメールで質問したところ、素晴らしいことに手牌推移を教えてくださいました。

  
 自風の北が暗刻で配牌からまとまった形だったようです。すぐに4筒に3筒がひっついて決断の八萬。5筒引きで打三萬。でドラの7索を引き込んで、どちらに受けるという問題だったようです。なるほど字牌のアタマがある場合など3357でも赤5があれば早めにリャンカンの形を決めるという手順ですね。
 まあ今回は踏み込んで357からカン4、カン6どっちに受けた方がいいか?又この形が残っている時の捨て牌は?などという点でのヒントになるのではないかと思う話を書きましたが、参考にならない点も多くあると思うので、まあ「3赤578の場合は8の早切りもあるでよ」という教訓だけでも忘れずにインプットいただければと思います。赤入り前の麻雀ではなかった手筋ですからね・・・。
 それにしてもタイトルの357、何のひねりもないタイトル名ですね。国道でありますけど。東京近郊の国道シリーズで122(通称:ワンツーツー)とか246(ニーヨンロク)とかもいってみましょうか?

 一応、上の牌姿は「むこうぶち8巻」から取り上げました。下の本の写真をクリックすると楽天ブックスから購入可能です。個人的に筆者が一番好きなキャラ・ノガミの秀の大活躍が堪能できる巻です。彼のアナーキーかつ勝利への執念が人一倍という二律背反的なキャラが逆にリアルで共感が持てます。(そんな奴は俺ぐらいか・・・)

むこうぶち(8)高レート裏麻雀列伝 むこうぶち(8)高レート裏麻雀列伝

著者:天獅子悦也 / 安藤満
出版社:竹書房
本体価格:562円
 


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