マンセンゴ.NET>勝ち組への転換>「盤面」と「局面」



 かなり久しぶりにこの「勝ち組の転換」を書きます。いろいろ書きたいことは山ほどあるのですが、それを文章として具現化するのが難しいことを痛切に感じております。たたそれではこのコーナーが風化してしまいますし、一応当初はメインコンテンツ(?)として立ち上がった以上、継続していろいろなことを書いていきたいと思っております。
 「麻雀デラックス観戦記」で筆者が書いてある言葉の中にはもしかしたら筆者の概念だけで作ってしまっている言葉もあるのではないかと思い、その具体的な要旨について書いてみたいと思います。「手牌レベル」という言葉を多用しておりますが、これは場が見えていないというよりは局面分析が出来ていないという意味で使っていると思います。「局面」と「盤面」を別の言葉で書き表しておりますが、一般的な表記では間違っている可能性もあります。(識者の方でご指摘いただければ助かります)おそらく囲碁・将棋の「盤面」=麻雀の「局面」と同義語的に使うのではないかと思うのですが、筆者は麻雀でも別の認識として捕らえております。つまり「盤面」=「局面」ではなく「盤面」と「局面」がそれぞれ存在しているのではないかと。麻雀の場合「盤」ではないので「卓」、「卓面」か・・・まああまり一般的な言葉ではないので「盤面」で説明したいと思います。

 「局面」は多分一般の麻雀愛好家の人と同じ認識で捉えている言葉だと思います。翻って「盤面」とは?「(自分の)手牌レベル」+「相手の持っている(であろう)牌」の数から推し量るアガリの趨勢とでも説明しましょうか。「盤面」は筆者の中では「手牌レベル」の一歩上のステージと考えております。
 ある相手が筒子のホンイツ気配です。最終手出し牌は8筒でした。あなたの手牌に切りたい筒子があります。勝負にいくべきかどうか・・・?8が切られたときにあぶない牌をパーッと考えてみましょう。
     
   
  
 思いつくままに9例あげてみました。待ちは上から順に6-9筒、9筒と何かのバッタ、カン7筒、カン5筒、4-7筒、6-9筒、7筒と9筒のバッタ。4-7筒、2-5筒となっております。この1枚の8筒きりだけでは予測がつきませんが、自分の手牌、捨て牌、または他家の持っているであろう予測面子などから消去法でこのパターンはない、などと考えることも可能ですが実戦でここまで瞬時に論理的に判断はくだせていないでしょう。ゆえに「勘」ですが、これは鍛えればかなり正確な判断を下せるようになりますので、常に場をよく見ることから相手の面子を予測する訓練をしてみましょう。「盤面」を読む訓練になります。また理牌をする相手であれば理牌読みで8筒の横に9筒が対子である可能性を読めます。「盤面」が読めればたとえば2番目の形に相手がなっていたとして、自分が筒子を何か捨てて9筒タンキで対抗できる形になったとします。しかし既に9筒はこの形では相手に2枚持たれているわけですから、もう1つのバッタの待ち牌がある分、相手の方が若干有利なので、「盤面」レベルからあまり勝算のない勝負と判断を下し、他の筒子を捨てる際の危険度を較べ合わせると、引くことも簡単に出来ます。しかしこれは「盤面」レベルでの読みです。
 これに「局面」が加わり、その状況における出来る限り正しい判断を下す努力をすることとなります。局面はそれこそ持ち点何点で相手と何点差の何着目で何の何局というアレです。「局面」が読めれば、既に上記の状況で相手の8筒切りに対して、どう対応しなければならないかを、「盤面」を読むこともなく判断をくだせることもあるでしょう。たとえばその筒子の染め手を仕掛けている相手が自分と3万点離れていて、親もなく南3局だったら、別にマンガンぐらい放銃して局を流した方がいいことも多々あるでしょう。差し込むために盤面を読んでもいいいかもしれません。反対に絶対に放銃だけは避ける局面であれば筒子は何も打たなければいい場面です。「局面」によっては「盤面」を読む必要性がない場面や、ターゲットを絞って他はノーケアに近い対応でいい場面もあることでしょう。
 勝負にいかなければならない局面であれば、あたるあたらないは最早結果論でしかありません。あたった時はそれまでの(その局より前までの局にそのような点差状況になってしまった)戦いぶりに問題があったとして、それが「麻雀のしくみ」ということで潔くあきらめましょう。というより局の序盤で筒子を処理できる手筋はなかったか、筒子を利用してあまらずにその巡目で勝負にいける手順にならなかったのか、1局レベルでのミスを指摘できるかもしれません。いずれもその局の早い巡目に(局面・盤面的に)その相手が筒子に走る方向性を読み、中盤に勝負がもつれ込んだ時に対応できる準備を序盤から整えておく必要性があったのでしょう。(その対処法にしてもいろいろな選択肢があります。自分が早上がりを目指す、ファン牌が重なる前に切り出す、ファン牌を絞る、他の早そうな安手に手を貸すなどなど・・・)
 また1半荘単位ではなく、その1日単位で勝負に行くべきか、見かを決める「局面」もあるでしょう。相手の性向から判断がつくケースもあるでしょう。その総合的な判断から一打は決定されるべきです。

  「デジタル打法」を筆者が認められないのは序盤の手組において「局面」に対する意識が欠如しているのでないかという部分と、「盤面」が読めていない「手牌」レベルでの手作り・押し引きに終始して語られている戦術論だからです。中にはもっと貪欲に情報を吸収して打っているデジタル系の方もいらっしゃるのかもしれませんが、ジャーナリズムでデジタル論を展開されている方は押し引きは「手牌レベル」での話になってしまっております。局面無視で素直に手を作っていき、相手の仕掛けがあってから局面に対応しようとし、押し引きは基本的に手牌レベル…という範疇の中での戦術論だと思われます。筆者は「局面」「盤面」重視、その中から手牌を作り出します。序盤の手組みもそうであれば、押し引きも「局面」「盤面」に沿って行います。ゆえに手に溺れることも最近ではほとんどなくなりました。「局面」「盤面」を読めればカンチャン待ち、ペンチャン待ちのリーチを面白いように引きあがれるようになりますし、守備的な部分ではその状況になってからアセるということも少なくなり冷静に対処できるようになります。
 野球で終盤の重要な局面(ex.1点差で負けてる7回や8回で待望の走者が出たとき)送りバントを命じられて送りバントを失敗したとします。ここでよく「このバントが下手な選手になぜバントを命じたのか」「強攻策を選べばよかった」などと解説席が監督批判の解説をしたりしますが、おわかりの通り結果論でしかありません。そこは局面的に送りバントしか考えられない場面だったかもしれません。その選手が守備のうまい選手でここで送りバントの後、後続にタイムリーが出て同点になって延長となった場合を考えれば、その選手を引っ込めることは出来ない、という認識であれば、送りバントは極めて必然であり、その成功・失敗はそのゲームにおける重要ポイントになりえても、すべてが帰結するほどの責任ではありません。なぜその点差でその選手が打席に立っている展開になってしまったのかの方が重要ではないでしょうか。1局面における1選手の成功・失敗などその勝負の責任の数パーセントもありません。そこで「送りバント」を選択しなければならなかった局面をを迎えたこと自体がすでに敗着なケースが多く、それが勝負の流れ、「しくみ」です。麻雀に置き換えれば、その局面でその放銃となる牌を打ち出さなければならなかったかは、その1局だけの趨勢では語れないということです。1局1局豊富な選択肢の中から打牌が選べるような局面を将来的に作っていける打牌を序盤から選択しなければなりません。これがアナログ麻雀の骨子ともいえる部分です。すでに敗着を悟っていれば負ける手順も心得ておりますから、余計な損失を防ぐ方向性に勝負を切りかえられます。前述の野球の場合、長いペナントレースを考えれば、この1敗はしょうがないと割り切り1点差で負けている局面で無理をしてクローザー(抑えの切り札)を投入させず、今日は休ませて明日以降の戦いにクローザーを温存した方がいいでしょう。麻雀なら2着狙いやラス脱出に切り替えて、その半荘の戦後処理をすべきでしょう。長期的視点に立って自分に有利な局面を作り出せる打牌を選べるようになりましょう。


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