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第3回女流MONDO21杯過去ログ集

8名をA・B両グループに分け、各卓2回戦を行い上位6名が2回戦進出
シード選手2名を加えた8名をC・Dグループに分け、各卓2戦行い、トップ者は決勝進出
2、3位は3回戦に進出
3回戦を2戦行い、上位2名が決勝進出
決勝を4戦行う

 

出場者
茅森早香 ディフェンディングチャンピオン
3位
二階堂瑠美 シード
2回戦敗退
手塚紗掬  
3回戦敗退
清水香織
1回戦敗退
田中智紗都
準優勝
黒沢咲
3回戦敗退
二階堂亜樹
 
2回戦敗退
初音舞
 
4位
宮内こずえ
 

1回戦敗退

山口まや  
優勝

決勝・3回戦観戦記
 
10月10日 決勝第4戦 初音-山口-田中-茅森

3戦目:1.茅森(+58.7) 2.山口(+19.1) 3.田中(-19.7) 4.初音(-58.1) 
4戦目:1.田中(+63.5) 2.山口(+20.4) 3.初音(-30.3) 4.茅森(-53.6)
二戦合計:山口(+116.6) 田中(+24.9) 茅森(+22.1) 初音(-163.6)

 第3戦の南2局で茅森の起死回生の四暗刻タンキが飛び出し、決勝は逃げる山口、追う茅森の構図が出来上がったが、序盤で山口がリードし、茅森が反撃の機会を伺おうとした時に遅きに逸している田中の攻勢がいまさらながらに始まった(笑)
  この決勝戦を振り返って山口の勝因は山口の試合巧者ぶりなのか、ただ単に手牌に恵まれただけなのか、茅森の自滅か、田中の状況の読めなさなのか?ひとつ気になったのは田中の第3戦南1局のリーチ。一応親番が残っているが、以下の手牌で即リーチ。

  ツモ ドラ

 TOPとは10,700点差の3着目。捨て牌は南、3筒、九萬、2筒、六萬、5筒、一萬。5筒を手出ししているので七対には見えない。対局者が「チサトさんの七対は何が当たるかわからないので怖い」と、そのリーチに威圧感を感じているようだが、七対で攻めるっていうのはリスクもあるよね。なんせタンキ待ちなのだから。相手が七対リーチだろうと思ったとき、当たったら仕方ないでカウンターを食らったら(リーチをかけた場合)これ以上危険な手役もない。田中の七対の作り方を見ていると旧態然とした「筋を可愛がる」といった牌の残し方をしていて、傾向がつかめる。(七対の傾向の掴み方については近日メルマガで書きます)まあ、七対の話をおいといて、このリーチ自体どうなんだ、と感じるものだった。南1局3着目の西家が足止めリーチをかます意味があるのかということだ。索子の複合形はドラやイーペイコが絡み、攻守にここを活かしていくべき牌形になっている。この形のままリーチにいくなら打5筒の前に打9索だろう。その辺の一貫性の無さも含め、戦略・戦術両面で際立って優柔不断な悪手に映った。リーチ後のツモは8索、8筒、4索・・・勿論それはたまたまそういうツモだっただけに過ぎない。ただ7筒をツモれて最終的に5-10のアガリだったということを、どう感じたのだろう。
  その次の局に茅森のスッタンが炸裂する。茅森はTOPを是が非でも取りたいこの半荘の最後の親番を流された。(流された時点で16,000点のラス目)生半可な手ではあがれなくなってしまった。スッタンが出来たのはタマタマだ。でもある程度大きな手をあがらなければいけない、という状況にしてしまい、事実役満をあがった。山口が遊び心あふれる仕掛けをしたのが、茅森に奏功し有効牌をザクザク引いた。ドラがファン牌だったので山口としては、ドラを持っているぞと見せかけるブラフ気味の仕掛けで、局面を長引かせようという試みだったのだろう。仕掛けて(茅森に)好牌が流れたのはタマタマだ。ただ、まだあきらめていない人たちが残っている点数状況での仕掛けとしては微妙だ。山口は茅森のスッタンが出てしまった後もすかさずリー即ツモで反撃。オーラスの親番に(この半荘のTOP逆転の)望みを繋ぎ、(田中のアシストもあって)連荘するも2本場ノーテンで流れてしまい、1順位程度の差で最終戦を迎えることになってしまった。
 ただ慌てず、いつものごとく先制して茅森を苦しい立場に追い込み、茅森の自滅を誘った巧みな試合運びだけが最終戦目立った。まあ序盤先手を取れるような軽い牌姿に恵まれて、後半は流していけばいいだけの楽な試合になったという側面もあったが。展開上田中が山口のアシスト役になってしまい、茅森から親満をあがり、茅森の親番で30-60を引く。それがいけないと言わないが、視聴者的には田中があがる度に、どんどん麻雀がツマらなくなっていったのは確かだ。3戦目までは鬼の形相で必死に歯をくいしばって頑張っていた初音も四暗刻放銃で緊張の糸が切れたのか、最終戦は明らかにヤル気ナシの顔(笑)見ていて不快なぐらいのレベルだったぞ。山口も後半かなりダレてて、ドラを確認していなかったのか、親番の第一打でドラを摘み上げようとして、慌てて別の牌を切り出していた。緊張感ねーなあ・・・。
  田中は頑張ってこの半荘大TOPで総合2着をGET。(それがえらいのかどうかはワタシャ知りませんが・・・)試合巧者と、行き当たりバッタリな人が入った麻雀を打つとどうなるのか?そういった4人で打つ時何を気をつけなければいけないのか、という点において参考になる決勝戦だった。まあそれが「プロ」という名を冠した戦いで見なければならないのは、激しく疑問に思うところだが。



9月26日 決勝第2戦 山口-田中-初音-茅森
1戦目:1.茅森(+59.9) 2.山口(+23.2) 3.田中(-24.9) 4.初音(-58.2)
2戦目:1.山口(+53.9) 2.田中(+6.0) 3.初音(-17.0) 4.茅森(-42.9)
二戦合計:山口(+77.1) 茅森(+17.0) 田中(-18.9) 初音(-75.2)


 決勝は4回戦。3回戦まで二戦ごとにレポートしてきたので、今回もこのスタイルで決勝第一、二戦を振り返ってみよう。一戦目、山口が東二局の親番で8000オールをあがり、抜け出す。初音のアンカンが超裏目。裏・カン裏が2枚づつ乗る。これで優位に立ってる山口だったが、茅森にあっさりホンイチ小三元を振る。かなりヌルいなあ。
 一戦目TOPをとった茅森だが、やはり実力は女流では一頭地抜けてる。手順や状況判断がかなり的確でセンスを感じる。たとえば山口の8000オールが出てしまった東2局の6巡目。

  ツモ ドラ

 これノータイム打8筒を打てるからね。前巡に六萬をツモ切りしているのも見逃せない。場況的に初音の第一打が5筒、6筒が自分の目から3枚見えているという状況。一方初音は下記の手格好から親リーを受けてのアンカン!

  ツモ

 おりてたらタイトルは取れない!という気概はわかるが、やや無理スジのアンカン。しかもドラが浮いてるのがなんとも・・・。二戦目も初音は乗り切らないまま終了。一戦目と比べると先手を取れる局が何回かあって、他家をおろす効能はあったものの、次が続かず、次以降のリーチは茅森のオールカブセを食らう。「オンドレのリーチはいつも安いんや!いけ、コラ!」と女極道のようなゼンツ。この辺茅森と初音の力関係が出来つつある構図を見る。前から観戦記で気になるといっていた初音の棒テンリーチ。Vを見て研究している対戦相手なら、間違いなくカブセられるだろう。初音は和了しても裏も乗らず、虚しく1局流したという印象を強く与えてしまう展開が続く。
 茅森も二戦目、無理スジリーチ攻勢を繰り返し、3局連続カラテン(山に無い)でリーチ。当然あがれないし、返り討ちも食らう。一戦目の貯金を吐き出す。攻め続けようという意思は感じる。三戦目以降の立て直しに注目だ。ゲスト解説の片チンが「この前の飲み会で話を聞いたんだけど、茅森は今回の大会に相当自信を持っている」とパドック情報を入れていた。全体的にゲスト解説の方がナビより情報の密度が濃く、毎回片山氏に解説をお願いしたいくらいのイイ話をする。
 二戦目を終わってトップに立った山口はとにかく手牌が軽い。和了率を高くしようという雀風なので、ドラスティックにアガリを拾いに向かう。お大尽な切りはなく、自分のペースを掴もうという意図は見える。二戦目の茅森の親番の流し方など、ドラを切ってテンパイ宣言&安いよ光線で差込を企図するなど、試合巧者らしい運び方。一番反応しなければならない田中は、我関せずで曲げてたけど。
 田中に関しては解説陣も「田中独特の・・・」でお茶を濁した表現を用いているが、「プロとしてそれどうなん??」というくらいのツッコミをそろそろ入れてもいいのではないか?まあ、抑えるべきところは抑え、行くべきところは行くメリハリを感じるところもないではないが。最大の疑問手は二戦目のオーラスの田中のなきだ。

  ポン ドラ

 状況としては26,000点持ちの2着。TOPとは16,600点差。3着目とは1,700点差という状況で、上家から出た7筒をチー!おいおい、何を考えているんだ・・・確かに結果としてこの仕掛けが奏功して軽いテンパイの山口が5筒を掴まされ、いったんまわるという効能を与えた(うまく回して結局テンパイ仕返し、アガリきる)。だが3着目の初音と1700点差ということを考えればストレートにアガリに、向かうのが局面にあった応手ではなかろうか。TOPとはマン直、ハネツモでも変わらない。それ以上の手にここから変わるのには相当無理があることは、麻雀をしている人ならすぐにわかるはずだ。いくらなんでもハネ直は期待できないし、バイツモしかない。であるならトータル勝負の決勝戦で固く2着を取りに行くところを見せないとダメだろう(結果として2着になってるけど)。これ説明つかないチーで、この後發もポンしてまだイーシャンテンだったことを付け加えておく。
 初音が相当苦しい立場に追い込まれ、ほぼ二連勝しないと目がないところへ。あとは他の3人だが、田中は・・・まさか田中が勝たないよね??
9月12日 3回戦第2戦 手塚−山口−初音−黒沢
1戦目:1.山口(+52.8) 2.黒沢(+5.3) 3.手塚(-16.3) 4.初音(-41.8)
2戦目:1.初音(+43.6) 2.手塚(+13.5) 3.山口(-14.6) 4.黒沢(-42.5)
二戦合計:山口(+38.2) 初音(+1.8) 手塚(-2.8) 黒沢(-37.2)

 山口は必ず初戦を取って2回戦楽な形で迎えられるなあ。このルールでは理想的な展開。大体初戦は大トップの傾向が強く、2回戦は放銃ってもいいや的な点差状況でガンガンリーチ。追うものにはたまったもんじゃない。もう少し余裕があれば上に誰をあげたくないか?といった選択の余地もあったと思う。2回戦オーラスも山口はヤミピンを上がりきった。この時、初音-手塚は100点でどっちがこの半荘のトップか、ひいてはどっちが決勝進出か、というツバ競合いをしていた。共にシャンテン。山口の六九萬待ち、初音はどちらも不要で、手塚は六萬のみ必要牌で、九萬をつかんだところが「落ちる定め」なのかと緊張して見ていたが、九萬を掴んだのはラス目の黒沢で終局していた。初音が掴むとかなり悲劇的な幕切れだったが、反面、初音を落としておく絶好のチャンスでもあった。この辺が決勝でどう出るか。
 初音はかなり苦しい状況+体調も悪かったようで精彩を欠いていた。しかし南1局ピンポイントをものにして、一気の浮上を果たした。この局はラッキーだったが細部を見渡すと、女流の中では正着打をテンポよく選べる打ち手で実力はあると思う。たとえばまだトップに立つ前の東2局1本場の第一打。

  ツモ ドラ

 小考したが4索をつまみあげた。「ほおー」解説のカジヤンは4索切りに否定的だったが、観戦子はうまい一手だと思った。カジヤンはドラ関連塔子を残しつつ筒子の下を払った方が・・・(索子一色方向も見つつ)という見解だった。三萬を次巡引くと、うーん123もあったか、という唸り声。しかし5筒を払うと6筒を引く。8索、8筒と引いてとりあえず3筒タンキカリテンに取ると、あっさり山口が初音の暗刻筋5-8索の5索を引きあがり700オール。とにかく山口の手は毎度横に伸びていて、一通がいつでも出来そうな雰囲気だった。

  ツモ

 初音のピンポイントツモは南2局、カン四萬でテンパイしているところに二萬を引いて一四萬に受けフリテンリーチを敢行し(河に一萬)一発でツモって雀頭6筒が裏ドラになってハネマンになる、というものだった。(ちなみにこの時山口はメンホン七対二萬タンキテンパイで、最終打牌は五萬だった。)僥倖な一撃だったが、そこまでの丁寧な戦いぶりを見ていると、こういうアガリがそろそろあってもおかしくないかという気に見ているものを思わせるアガリだった。

 対して手塚は「こりゃ勝てんわ」という手順の連続。守りを意識して字牌を必要以上に抱えていたのが気になった。中盤その姿勢を見て多分捲くられるだろうなあと思ってみていたが、捲くるのは黒沢だとおもっていたのでまさか初音が這い上がってくるとは思わなかった。
 2回戦の東1局に配牌セット完了の親マンを超デバサイの黒沢からアガリ、優位に戦えるはずだったが、及び腰の手牌がアガリを遠のかせていく。
 南1局の手、カジヤンが「唯一あがれないルートをたどっていってるんですけど・・・」といってるのには笑った。

   ツモ ドラ 打

 4巡目、見るからに悪手を打つ。七対を見るにしても形的にも河的にも8筒が勝る。結局その後8筒も切るんだけど、その時点で七対シャンテンだったんだけど、次巡8筒ツモ。面子手に行っていても、対子手に向かっていても、本当に唯一あがれない手順だった。上の手以降の豊潤なツモをお楽しみアレ。皆様はあがれてますか?(以下、四萬、3筒、三萬、五萬、8筒、西、7索、二萬、4筒、8索、7筒、五萬、5筒、最終ツモの前で上家の二萬チーで要約形式テンパイ)

   チー
 
 途中カン八萬のイーペイコのテンパイが取れていたが、そのとき既に八萬は場に3枚。これだけノンセンスな手牌進行も珍しい。次局も中途半端な仕掛けを敢行し、黒沢にデバサイとなる64放銃(リーチ一発七対)。南3局に黒沢にドラ隠れ暗刻、手塚にカンドラがのって、このめくりあいは黒沢が受けを広げるために残した六萬が、手塚へのジャスト放銃牌となっていて、オーラスに手塚は望みを繋げた。黒沢もラス親だったので可能性は残していたが苦しかった。そして前述の山口のアガリが飛び出し、山口、初音の決勝進出が決まった。

 黒沢は前半の12000放銃、7700放銃が響いた。前の半荘の押さえが若干効かなかったのが悔やまれる。まあ共にかなり早い巡目で仕上がっていた手なのでアンラッキーといえば、アンラッキーなのだが。ただ放銃した後も腐らず丁寧にあがりを拾いに行く姿勢は、半荘の戦い方としては地味ながら評価できるものだった。かくして決勝は前回優勝を争った、茅森と初音、更に田中、山口の4人で争われることとなった。


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