決勝3回戦:1.土田(+44.8) 2.森山(+13.6) 3.阿部(-20.0) 4.河野(-38.4)
決勝4回戦:1.阿部(+66.4) 2.森山(+16.5) 3.土田(-7.9) 4.河野(-75.0)
最終:1.土田(+95.4) 2.阿部(+70.6) 3.森山(-38.9) 4.河野(-127.1)
今回の決勝戦、一言で感想を言えといわれれば「金返せ!」になるだろうな。こんなヒドいものを見せられるとは思わなかった。麻雀は目ナシになった人間がこういう決勝戦形式になると絶対に出るわけで、その人の打牌でゲームにならなくなれば、プロの「見せる麻雀」というものは成立しないであろう。TV対局でないタイトル戦でいくら実績を積もうが、木戸銭を取ってやる麻雀で出してはいけない人間を人選する力量が制作側には求められる。それを怠ると、決勝の舞台でゲームが壊れるという現実を今後も目の当たりにし続けることになるだろう。
戴冠した土田の見事さはまったく感じない、河野の打牌に疑問を感じるだけの寂しいシリーズとなった。恵まれた配牌で誰が打っても高速であがれる手をもらって、序盤に築き上げたリードを、ただ手をまっすぐに伸ばすだけ&テンパイすれば前に出るだけの麻雀を展開し、不注意な放銃の連続で陥落。経験則で勢いを感じる時は前に出るだけの麻雀をしていればいい、ということなんだろうか?減るのはポイントだけじゃないんだぜ。「あなたが使い切ったのはプロ人生の残り額です」。これで次もTV対局のお呼びがかかったら、次は視聴者に見るなと言っているようなもんだろうな。
一番最悪だったのは4回戦の南1局1本場。実質3回戦終了時点で土田の優勝は濃厚になっていたが、そうはいっても最後まであきらめない姿勢を見せるのがプロの仕事だろうし、視聴者の期待に応えることであると思う。親の阿部は最後の親番を死守すべく奮闘していたが、土田の誰が見ても索子のホンイツと判る手に、自分の手がイーシャンテンなのにあっさり振りこむ河野・・・列としか思えないようなヒドいものだった。TVの向こうの視聴者を意識できる精神レベルに無いことは、打ってるときの目で判る。「早く終わってくれ・・・」マウンド上でメッタ打ちにあっても交代を告げられず、晒し者になっている投手をよく見かけるが、まさにその時の投手と同じような目だった。(その時の投手は若手でもないと、大抵その年の暮れには整理されて、翌年以降2度とマウンドで見ることはないものだ。)
今回の決勝3,4回戦、解説は古久根だった。打ち手としては結果を出していないので評価しづらいが、解説は実に的確で非常に勉強になる。視聴料は古久根に払っていると思おう。ナビゲーターの梶本の言ってることに再三ダメ出しをする古久根が痛快。ああいうのを見せられると、普段梶本が言ってることを視聴者は何も信じなくなるんじゃないか?まあ聞き流しておけばいいのだが。とにかくこの辺の人選もあらためないと卓上もゴンドラも支離滅裂で、お金を取って人に見せる麻雀は出来ないだろう。
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