イーペイコ。もっとも身近な手役のひとつではないでしょうか。ファン牌や風牌の3牌で役になってしまう特急券の次に、構成する牌の数が少なくて手役を作れる形です。(さかえの赤5役ルールを除く・・・笑)この6牌でいい、という部分が死角になって、(雀力の弱い者に)いろいろな芽をつんでしまった打ち筋にさせてしまう魔力をもった手役です。イーペイコは三色同様結果的にそうなってしまったというような使い方にすべきです。下記の7枚をご覧ください。
(a)
イーペイコができあがってそこに3索がひっついている形です。他の形はあえて出しておりません。今回はこの形をベースにいろいろな手牌の変化を見ていきましょう。
ここに七索を持ってきます。
(b)
「あれ!イーペイコが崩れちゃったよ!」と思う人と、「しめた2-5-8索の受け入れが残り索子で3面子が見込める!」と思う人がいます。後者の考え方になれるようになってください。意外とこの形をパッと見で受け入れがわからない人が多いのです。さらに受け入れが多いことを理解していても、ついつい三索や七索に手をかけてしまう人が多いようです。それはすべて一ファン役に過ぎないイーペイコのビジュアル的視覚効果に毒されてきた結果といえるでしょう。イーペイコという役(形)はその役を目指すのではなく、それをベースに複合形を育てるメシの種という思考に切り替えてみましょう。
さらに上記の形に三索と七索を加えてみましょう。この10枚の形好きだなぁ。イーペイコ復活で大体これ以外の3牌が何になるにせよ、高い役になる可能性が強いですね。3-6索4-7索で両方ノベタンが引っかかっている形です。どれが出てもイーペイコ。待ちの数自体は8枚です。
(c)
次に(a)に三索1枚だけ引いて他の色を伸ばした形を見てみましょう。
(d)
3-6索四-七萬待ちの4メンチャン。そのまま曲げでもいいし、ダマに構えてリャンペイコの振り変わりを待ってもいいし、いずれにせよ、トレビア〜ンな形。
また(a)に三索ならぬ六索ひいてしまうこともよくありますね。
(e)
イーペイコあきらめて、2面子1雀頭確保の形か・・・。それでもこの色で8枚確保できたという上々の出来でしょう。シュンツ手気配の時はイーペイコをベースにリーチへの手組ができるようになれば、イーペイコの損失をリーチでカバー、イッパツ・裏でそれ以上の見返りを狙っていきましょう。あとは上記の形だとほかがシュンツで両面になればピンフもつくしね。
無限にいろいろな形を紹介していかなくてはならなくなるので、最後に刻手形(暗刻の形)でイーペイコになる手を取り上げてみたいと思います。
(f)
上記が代表的な形ですね。これ3-6索待ちで、どっちが出てもイーペイコ。なので連続する数の2暗刻の両サイドに1枚づつ(あるいは片方のサイドに2枚)牌が繋がるとイーペイコと3メンツ候補をシュンツとして確保できるということを念頭において、対子手とのテンビン(あがりやすさ・点数比較)をかけられるよう、うなくさばきましょう。
たとえば下記の13牌の形。
(g)
(d)と(f)の形を足した亜流ですが、これは6索ツモや四-七の方は三暗刻つく形になっておりますが、3-6索が出てもタンピンイーペイコ赤でマンガンにカウントできます。むろん臨機応変マンガンテンパイ維持しつつ、四暗刻への手変わりも待てます。
さあ、あなたもイーペイコを嫌って(?)横にのばし、縦に手を進めながら不覚にもできたイーペイコであがり、イーペイコを縦横無尽にフリー麻雀戦術に利用できる打ち手になってください。
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