先日セットで麻雀を打っている際に気心の知れた友人Kが筆者の先制リーチに対して、無スジの八萬をバシッと打ってきました。このKとはサシウマもしていないのに、着順も争っていないのに、常にそこから出ると「デバ!」と言い合う仲です。流局して相手がノーテンだと、「デバノーテンだよ」とまで言います。(よくわからんが)そして続けざまに打八萬。「なんだよ、雀頭候補の八萬拝み打ちで、1巡の安全を買ったのか?」と言うと、「違うよ。君の捨て牌に九萬が早いから、孤立牌だから早く捨てたんでしょ。この場合は八萬大体通るね」としたり顔で言ってきました。もう一人の同卓者も「そうですね」と言ってたので、一応セオリーに近い経験則(?)のようです。筆者的には初めて、みんなそのようなシノギ手段を持っていることに気づき、軽い衝撃を受けました。
果たして本当に九萬早切りの八萬は通りやすいのか?
この九萬が字牌より先に処理されるケースは六萬を持っている時ですよね。友人Kの理論でいくと679で9を早く打つケースはほとんどない、と結論付けているようです。確かに679で9切るのはよっぽど手が整っているケースでしょうから、九の後に手出しが数枚ある状態での679の9早切りは考えにくいかもしれません。
ただ筆者は否定的なのは萬子の78を持っていない状態の時の9早切りです。おそらく59とある場合の9は最近の麻雀の傾向からして、よっぽど他に確定的な面子候補がない限り、不要な字牌よりは温存される可能性が高い牌です。(1・5白書をもう一度にもそのことを書きました)。ゆえに78が無くて6を持っているケース、あるいは萬子は4以下しか無いケースですね。後者は必然的にKの言っている経験則に該当するケースですね。しかし6を持っている場合はどうか。
打 後引き →
孤立している6のみでなく、以下の複合形の種がある形も同様に、
打 後引き →
打 後引き →
これらのケースはこの形があっても九が早くに出て行くケースですが、七萬さえ引けば五-八萬待ちになります。5が赤かったりしたら目も当てられませんね。このようなセオリーで8打ってブチ当たったら。筆者は69、679とある場合は9を早くに処理するタイプなので、自分では8が当たるケースは相当あるなと認識しておりました。
さすがに上のような形だと9残しますが、(6を持っていて)萬子の下に面子候補がない場合は割りと早くに9が出ると思うんですがね・・・。(上記の形の場合三萬と五-八萬で2面子を見込みたいと考えると思いますが、ツモ巡がカン3が先に入らず、8が来た場合はカン3とカン5のリャンカンが、5が来た場合はカン3とカン8の”離れリャンカン”の形が残ります。ゆえに9を温存する形ですね。)
結論として、これを信ずるか信じないかは読んでいる方に委ねるしかありませんが、これを信奉している打ち手に相対した時は最終受け5-8になりやすそうな時は9を早く処理するよう、意識的に打っていくと釣りだせる公算が強いということです。むろん69の形に9を切って7がくっつくのは運でしかありません。しかし679なら意識して早く処理することは可能でしょう。早いリーチの対応マニュアルでそのようなセオリーがあるなら、それを利用していかねばなりません。両面待ちのリーチなのに相手の対子を引き出せる一撃必殺のリーチになるやもしれません。
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